大曲の花火!魅力徹底解剖編

どうもです。秋田ブロガーのじゃんごブログ編集長です。

この記事では、秋田県大仙市で毎年夏に開催されている「全国花火競技大会 大曲の花火の魅力」を徹底解剖していきたいと思います。

筆者は、大曲の花火に地元民として20年以上参加させていただいております。そして、大曲の花火の開催地・大仙市でしかうけることができない「花火鑑賞士」という資格も取得しているため、それなりの魅力をお伝えできるのでは?と思っております。

「大曲の花火の魅力を知りたい!」「初めて大曲の花火に参加する!」…といった方に参考となる記事にしていきます。

大曲の花火とは?

まずはじめに、「大曲の花火」についてご説明します。

大曲の花火とは?
  • 1910年(明治43年)から続く、秋田県大仙市の花火競技大会
  • 全国の花火師が技を競い合うコンクール形式で行われる。いわば「花火界の甲子園」
  • 正式名称は「全国花火競技大会 大曲の花火」

大曲の花火は言わば「花火界の甲子園」、花火師(花火会社)の1位を決めようぜ!という花火大会

花火界の甲子園と言うだけあって、人口約4万人弱の大仙市(大曲地区)が一夜にして80万人の観光客であふれかえります。昼花火を合わせると3時間以上にわたる打ち上げが行われ、毎年花火師たちが趣向を凝らした打ち上げ花火を披露します。

とにかく「大曲の花火」は、全国で最大級の花火大会なのです。

 

大曲の花火の魅力

大曲の花火には魅力は、文章や写真では伝えきれないものもたくさんあります。

しかし、できるだけ魅力を伝えられるよう、精一杯努力して書いていきたいと思います!

魅力1:内閣総理大臣賞がある花火大会

内閣総理大臣賞が与えられる花火大会は全国で【大曲の花火】と【土浦全国花火競技大会】の2大会のみであり、当大会が日本国内では最も権威のある競技大会である。

Wikipediaより

内閣総理大臣賞をもらえる花火大会は全国で2大会。「大曲の花火」と「土浦全国花火競技大会」のみ。それだけ由緒正しき花火大会だと言うことです。

「内閣総理大臣賞」を受賞した花火師(花火会社)は、その大会で”優勝した”という事になります。甲子園で言うと”優勝旗”をもらうことと一緒。

内閣総理大臣賞は、大会終了後日、大曲の花火公式サイトを始め、各メディアで伝えられます。

当然、花火師たちはこの賞を受賞したいので、気合の入った花火を毎年持ち寄り、競うわけです。そうなると”花火の質”も高いものでないとダメなので、魅力がいっぱい詰まった花火が打ち上げられます。

ちなみに、内閣総理大臣賞の受賞歴は公式サイトで掲載されています。

 

魅力2:昼花火が見れる!

昼花火。色とりどりな煙と音で楽しませるのが魅力的。

昼花火とは?

暗くなってからの普通の打ち上げ花火を夜物または夜花火と呼ぶのに対して、黄昏迫る頃の夕刻に打ち上 げられるものを昼花火と言う。色とりどりの煙菊(えんぎく)や音を楽しむもの。

全国花火競技大会 大曲の花火では、全国的にも珍しい夕方に打ち上げられる「昼花火」を見ることができるんです!皆さん見た時ありますか?

昼花火が見られる花火大会は以下の通り。

  1. 全国花火競技大会 大曲の花火(秋田)
  2. 選抜中日花火大会(岐阜)
  3. 片貝まつり(新潟)

なんと昼花火は全国で3ヶ所しか鑑賞することができません。

その一つが「大曲の花火」。秋田県に住む筆者は昼花火の希少価値を物心つくまで気づかず、毎年あたりまえのように見ていました(笑)

全国から集まる観光客の中には「魅力のある昼花火を見に来た!」という方もいるようです。全国的にもレアな「昼花火」。その魅力はぜひ大曲の花火会場で体感してみてください。

 

魅力3:曲×花火のコラボレーション

先ほど説明したように、大曲の花火は「花火界の甲子園」。各花火師(会社)は、この大会で3つの花火を打ち上げて、評価(審査)されていきます。

各花火師(花火会社)が打ち上げる花火
  1. 10号芯入り割物
  2. 10号自由玉
  3. 創造花火

その中の創造花火】は、音楽と花火がコラボした花火となっています。

音楽がある創造花火は、最もお客さんが楽しめる花火となっていて、J-POP~洋楽など幅広いジャンルの音楽が使用され打ち上げられます

その年の代表曲が流れたら知ってる人も多いだけあって、会場ボルテージが上昇します。創造花火は音楽が流れるので、花火が咲くタイミングが命。サビ部分でパッと咲く花火はとても感動的です。

大曲の花火では、そんな魅力の詰まった創造花火にも注目してご覧いただければと思います。

 

魅力4:大会提供の大迫力!※これは絶対みたい

大曲の花火の最大の魅力は、「大会提供」にあると思います。最大の魅力でもあり、一番盛り上がるプログラムでもあります。

大会提供とは?

競技会の合間にテーマに合わせて打上げられる、「大会提供花火」は毎年大変な人気で、各回毎に異なるテーマを掲げて大曲花火協同組合青年部が1年かけて製作する。

「大会提供花火」は幅500〜900メートルに及ぶワイドスターマイン

Wikipediaより

大会提供は1セットのスターマインではなく、一列に並んで何カ所も打ち上げられ、音楽に合わせて約5〜7分に渡り壮大な打ち上げを行うのが特徴です。

フィナーレの速射連発、数カ所からシンクロで上がるトラの尾、一斉に上がる銀冠・錦冠はまさに圧巻。ちなみに、このプログラムはドイツ・ハンガリー・台湾・韓国など、海外でも「大会提供花火」の名で打ち上げられた事があります。

「大会提供をみたら帰る」という観光客(ツアー客)は多く、まさに大曲の花火の肝といえるプログラムですね(大会提供はプログラムの終盤に組まれている)

そして、写真や動画を撮るなら大会提供をオススメします。時間は毎年20:45から7分程度の打ち上げられるので準備は必須!

大曲の花火の「大会提供」は、感動を約束してくれる花火です。

写真や動画を撮影するのもいいですが、肉眼で、花火師たちの技やもてなしの心を焼き付けたいところです。筆者は毎年泣きます。

 

魅力5:オープニング・エンディングが泣ける!

大曲の花火には「オープニング・エンディング」があります。どちらも感動的なので、見逃したくありません。

◆幻想的なオープニングに注目

オープニング(夜の部)の初めに、「チャンチャンチャンチャ~ン♪」と幻想的な音楽が流れてきます。

その曲とは、津雲優さんの「夢の空」…とは言っても、津雲優さんを知らない方は大勢いると思いますので(秋田県民でも知らない人多い)、ご紹介させて頂きます。

津雲優とは?
  • 由利本荘市(旧大内町)出身。秋田大卒。
  • 県内でレコード、CD制作やライブ活動を展開。
  • 「大曲の花火」のオープニングやフィナーレに使 われるイメージソングをはじめ、地元企業のコマーシャルソング、「大内旅情」「川反慕情」「新阿仁町音頭」など地域の風物を題材にした曲を数多く手掛けた(2013年に惜しくも亡くなってしまいました)

津雲優さんの「夢の空」から始まるドラマチックさ、といったら鳥肌物。

筆者はこの曲が流れると「あぁ…大曲の花火に来たんだ….ウルウル」と感動してしまいます。花火だけでなく、オープニングの曲や演出にも魅力がたくさん詰まっているので注目です!(フィナーレで流れる「いざないの街」も名曲)

 

◆エールを贈り合う!感動エンディング

大曲の花火のエンディングには、ちょっとした仕掛けがあります。大会プログラム終了後、南こうせつさんの「満天の星」が会場全体に流れてきます。すると対岸(花火の打ち上げ場所)から、色とりどりのサイリウムが…

対岸にいるのは、花火師さんたちです。

大曲の花火大会エンディングには花火師とのエール交換があるのです。これがすごくロマンチック。

観客からは「素晴らしい花火をありがとう」
花火師からは「見に来てくれてありがとう」

雄物川をはさんで行われる、花火師と観客とのエール交換。花火師さんたちと感動の瞬間を共有できるのは大曲の花火大会ならではだと思います。

初めて大曲の花火に参加される方は、サイリウムや懐中電灯を掲げて、花火師さんたちにエールを贈りましょう!

 

まとめ:大曲の花火は、必ず笑顔になれるイベントです。

正直、大曲の花火の魅力はまだまだあります。今回はメインとなるものだけをピックアップしました。

2017年はオープニング(夜の部)の前に、開催日の数日前に起こった大雨被害者へ向けた「激励花火」が特別に打ち上げられるなど、その年にあわせたプログラムがあるのも魅力のひとつ。

そして大曲の花火には、人を笑顔にする力があると思うんです。

夜空のキャンバスに咲く花火を見上げていると、自然と辛いことや悲しいことを忘れてしまいます。そして、圧巻の大会提供を見た時には…必ず笑顔になっているはず。

今年も人々の想いや夢をのせて、大輪の花を咲かせてくれることでしょう!

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