【秋田県】てまえどり・食品ロス削減に全力を注ぐスーパーの本気を見た。株式会社ナイス 仁井田南店

じゃんご
最近、「てまえどり」という言葉をよく耳にしますが、みなさんご存知でしょうか?そういえば、スーパーに「てまえどり」と書かれた秋田犬のポスターがあったような…。
じゃんご
そうそう、これです!
じゃんご
でも「てまえどり」って、なんだろう?
秋田犬
僕が「てまえどり」について、解説するワン!
じゃんご
(秋田犬がしゃべってる!?)

「てまえどり」とは?

秋田犬
2020年のデータに基づく国の推計によると、全国の食品ロスは年間522万トンあったワン。なかでも家庭から出たものが247万トンで、食品ロス全体の半分に近い47%にもなることがわかったワン!
じゃんご
めっちゃ食べ物を捨てている、ってことだよね。もったいない…。
秋田犬
そうだワン。日本人は毎日、おにぎり1個分の食べ物を捨てている計算になるんだワン!
じゃんご
どうしたら食品ロスを減らせるの?
秋田犬
そこで、「てまえどり」だワン!(キラーン)
秋田犬
てまえどりとは、お店で購入してすぐに食べる場合に、商品棚の手前にある商品や販売期限の迫った商品を積極的に選ぶ購買行動のことだワン!
じゃんご
「手前にある商品を選ぶ」から、てまえどりなんだね。てまえどりをすると、スーパーの廃棄量を減らせるということか!
じゃんご
秋田県にも「てまえどりを推奨しているお店」ってあるの?
秋田犬
たくさんあるワン。今回はてまえどりを推進している株式会社ナイスさんにアポをとっておいたワン!さっそく取材してくるのだワン!
じゃんご
それじゃ、行ってくるワン!

食品ロス削減に取り組む 株式会社ナイス

じゃんご
本日はよろしくお願いしますだワ…お願いします!今回はこちらのお二人にお話しを聞きました。

ナイス仁井田南店 山田景太 店長

ナイス仁井田南店 齊藤岳 副店長

ナイス仁井田南店 売り場の様子

じゃんご
食品ロス削減のために、株式会社ナイスではどんな取り組みをしていますか?
山田店長
消費期限が迫った商品に「値引きシール」を貼っています。お惣菜などはその日に作っているので鮮度が命。その日に売れなければ、すべて廃棄しているんです。なのでそれを避けるために、値引きシールを貼っているんですよ。
じゃんご
僕たちが値引きシールが貼られた商品を買うことは、食品ロス削減につながっているんですね。お得だし、食品ロス削減にも貢献できる。
じゃんご
食品ロス削減のために呼びかけている「てまえどり」ですが、お客様の反応はいかがですか?
山田店長
てまえどりという言葉自体は、お客様に浸透してきていると思います。言葉だけだと「古いものから買ってください」と思われがちですが、「食品ロス削減や環境保全につながっている」ということを考えて、てまえどりを実践いただけたらうれしいです。
齊藤副店長
でも実際、てまえどりを実践してくださるお客様もいれば、奥のほうから選ばれるお客様もいるのが現状です。
山田店長
「消費期限が長いほうがお得」という考え方は、当然の心理だと思います。そこで、値引きシールの出番です。買ってすぐに消費するなら、安いほうを選びますよね。ナイスではこのような取り組みをして、食品ロス削減に貢献しています。
じゃんご
なるほど~!これからスーパーで見かける「値引きシール」の見え方が変わります。

ナイス仁井田南店に掲示されている「てまえどりポスター」

山田店長
お店の入り口にポスターを設置するなどして、てまえどりを呼び掛けています。
齊藤副店長
ポスターは大きくて視認性バッチリです。じゃんごさんもスーパーに行く際は、注目してくださいね!

食品ロス削減のために「お店ができること」

じゃんご
てまえどりのほかに、食品ロス削減に取り組んでいることはありますか?
齊藤副店長
「惣菜などを作りすぎない」、料理に合わせて使いきれるように「大・中・小パックを用意する」など、工夫をしています。

400g程度のひき肉が入ったパック(大)

300g程度のひき肉が入ったパック(中)

200g程度のひき肉が入ったパック(小)

山田店長
数年前、スーパーなどにおける「恵方巻の食品ロス」が問題になりました。それを受けて私たちも作りすぎないよう、季節や行事の食べ物は事前予約制にしたんです。予約制の商品は事前に作る量が把握できるので、食品ロスを減らすことができます。
じゃんご
食品ロス削減以外に環境保全活動など、取り組んでいることはありますか?
山田店長
店頭で「トレイや牛乳パックの回収」をしたり、宅配サービスの際に「資源ごみを回収する」という取り組みも実践しています。
じゃんご
宅配時に資源ごみの回収!?
山田店長
はい。お客様は曜日に関係なくダンボールなどの資源ごみを出せるので、非常によろこばれています。SDGsが浸透したおかげもあって、回収率は年々伸びています。※ナイスネットスーパーについて詳しくはこちら
じゃんご
スーパーで食品ロスを意識する場面って、どんな時ですか?
齊藤副店長
私の場合、自分で廃棄する商品を確認して、それをごみとして捨てる作業をしています。ごみが多ければ多いほど、もったいなさを感じています。
じゃんご
廃棄を減らす工夫はしていますか?
齊藤副店長
毎日売れ行きを計算して、その日に出す商品量を決めています。例えば秋から冬にかけて気温が下がると、鍋用の魚は売れますが、お刺身ってあまり売れなくなるんです。毎年、同様のデータが出ています。
じゃんご
寒くなると刺身が売れない!?どうして?
齊藤副店長
急に寒くなったこの時期って、あったかい鍋を食べたいじゃないですか。なので冷たいお刺身より、鍋用のお魚が売れるのだと思います。

消費期限のチェックと値引きシール貼りの様子

齊藤副店長
これまでに集めたデータを踏まえて、天候や気温、季節や行事にあわせた品出しをしています。その結果、以前よりナイス全体での廃棄率は減少しました。
じゃんご
天候や気温によって売れる量が違うんですね。知らなかった~!

食品ロス削減のために「消費者ができること」

じゃんご
今後、てまえどりをはじめとした食品ロス削減の取り組みを、どう推進していきたいですか?
山田店長
お店として、世界中の目標として、食品ロスを減らさなければなりません。食品ロス削減の取り組みは始まったばかりですが、お客様にもお店にもメリットがある形で提案し続ければ、根付くのではと考えています。
齊藤副店長
お惣菜などの食品は、私たちが毎日手間暇かけて作っています。せっかく頑張って作ったものを捨てないよう、食品ロス削減に関わる取り組みを推奨していきたいです。
じゃんご
せっかく作ったものが廃棄されるなんて、もったいないですもんね。
山田店長
みなさんのお気持ちひとつで、食品ロス削減につながります。少しずつでもいいので、てまえどりにご協力いただけたらと思います。
齊藤副店長
最近では、「早めに値引きする」という取り組みもはじめました。価値のあるうちに値引きシールを貼ることで、廃棄を少なくする取り組みです。お客様にはお得に買っていただき、お店は食品ロスを削減できる。ぜひ値引きシールが貼られている商品を見かけたら、積極的にご購入いただけたらと思います。
じゃんご
食品ロス削減のためにてまえどりを呼びかけるなど、スーパーの取り組みについて詳しく知ることができました。ありがとうございました!

【株式会社ナイス 仁井田南店】
《住所》秋田県秋田市仁井田本町5丁目6-6
《HP》https://www.nices.co.jp/

てまえどり・食品ロスについて学ぼう!

じゃんご
食品ロスを減らすためには、1人ひとりが「もったいない」という気持ちを持ち、普段から意識して行動することが大切です。
秋田犬
みんなが「てまえどり」を実践することで、お店の廃棄を減らせるワン!ほかにも家庭で作った料理やお店で注文した料理の「食べきり」、食材を無駄にしない「使いきり」を意識すると、食品ロス削減に貢献できるワン!
じゃんご
秋田県温暖化対策課では、てまえどりや食品ロスについて学べる動画を公開しています。ぜひこちらもチェックしてください!


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