【輸出】日本の技術を台湾に届けるfly JAPAN!美郷町に「貿易会社」誕生しました。

日本の造園機材や技術を輸出する貿易会社「fly JAPAN(フライジャンパン)」が秋田県美郷町に誕生しました。発起人となったのは「株式会社 arms」の代表取締役を務める藤岡広美さんと「有限会社 高橋造園土木」代表取締の役藤岡誠人さん。

なんでもお二人はご兄弟。藤岡兄弟は地元である美郷町に事務所を構え、貿易商という挑戦的な事業を展開していくようです!

今回のじゃんごブログではそんなお二人に、

  1. fly JAPANの事業内容
  2. 輸出する具体的な商品・サービス
  3. 今後の動き

を取材してきました!

プロフィール
  • 藤岡広美(ふじおか ひろみ)
    fly JAPAN 代表。
    株式会社arms 代表取締役、環境ホームサービス 取締役など、県内であらゆる事業を展開している。
  • 藤岡誠人(ふじおか まこと)
    有限会社高橋造園土木、代表取締役・樹木医。
    台湾事業者とのつながりが豊富なことから、現地とのビジネスマッチング等も担当する。

設立のきっかけは「確信」を持てたから

じゃんご
美郷町で貿易会社を設立したきっかけを教えてください。
誠人さん
はじまりは、大曲青年会議所(以下:大曲JC)の「姉妹JC交流事業」だね。
 
大曲JCは1989年に台湾・中和市の(社)中和國際青年商會と姉妹提携を結んでいて、毎年台湾の事業者との交流をしているんです。 
 
僕達はその交流事業に以前から参加していて、どんどん台湾とのつながりができて…
広美さん
8年くらい前からだよね。
誠人さん
そうそう。台湾での現地交流はただ交流するだけではなくて、行くたびに造園のパンフレットを配ったり、積極的に交流したり。長い目でビジネスチャンスを伺っていました。
 
そうやって現地で営業活動をしていると「今度私の家の庭を見に来て!」とお誘いを受けたんです!
 
あくまでも「見に来て!」というお誘いだったんだけど、日本の造園業者として、樹木医として、ここで技術を見せつけない訳にはいかない!と思い、メンテナンスに必要なハサミなんかもこっそり用意して向かいました(笑)
じゃんご
おぉ!ビジネスチャンス到来ですね。
誠人さん
それで、お客さんの庭をちゃちゃっとメンテナンスさせてもらったんだけど…とても喜ばれて。
 
その時確信しましたね。日本の造園技術や樹木医としての知識は、台湾で通用するなって。
じゃんご
ハッキリ言ってしまえば、日本の造園技術は台湾より優れているということですか?
誠人さん
優劣ではなく、それぞれのやり方があると思います。ただ台湾は日本より1世代前の古い機械をつかっている造園業者が多いと感じます。
 
そんな台湾の現状を知った僕たちは「日本の造園技術や機械を台湾に提供できれば、業界全体が盛り上がる!」って思ったんです。
誠人さん
昨年には台湾の造園業者に向けて、日本の造園技術のデモンストレーションをしました。剪定(せんてい)をして見せたり、人工樹皮の使い方のレクチャーとかね。
 
このような成功体験は、fly JAPAN設立の後押しにもなったよね。
じゃんご
大曲JCがきっかけで台湾とつながり、そこからビジネスチャンスを見いだしたんですね!
fly JAPANの事業内容

【fly JAPANは造園に必要な機械の輸出・技術提供をする】

誠人さんが人工樹皮の使い方をレクチャーする様子

 

樹木が傷を負った場合の傷口皮膜をカバーする

 

現地の業者との記念写真

 

現地を訪れた際は造園業者のみならず、あらゆる事業者との交流を欠かさない

輸出するのはモノだけじゃない

誠人さん
台湾に「センさん」っていう樹木医がいてね、僕、知り合いなんだ。
じゃんご
そうなんですか~(誰だ?)
誠人さん
この人、1戸当りの価格が50~60億円する台湾のマンション「陶朱隠園(タオヂュインユェン)」の植栽を担当してるの。
 
このマンション、台湾イチの超高級マンションで…

「陶朱隠園(タオヂュインユェン)」。高層の建物をねじったような美しい外観

じゃんご
すげぇぇ!!
 
センさんとはどういうご関係なんですか?(めっちゃ興味湧いてきたぁぁ!!)
誠人さん
センさん、めっちゃすごい樹木医なんだけど、ありがたいことにご縁があってね。
 
意見交換しているうちに、「台湾の樹木医と日本の樹木医で講演会しましょう!」ということになったのよ。すごくない?
じゃんご
めっちゃすごいじゃないですか!!
誠人さん
そう。それで、去年の10月にやってきたの。台湾で造園業者60人に向けた講演会。
 
まさか自分がアジアトップと言っても過言ではない樹木医と一緒に講演できるなんて、光栄だよね。

台湾の樹木医・センさんとの講演 

誠人さん
その講演でも、日本の技術は台湾にも活かせることがわかったんです。だから台湾には、樹木医として知識も提供することができる。
 
fly JAPANでは、モノだけの輸出じゃなくて、知識と技術も現地へ届けられたらなって、そう思ってます。
fly JAPANの事業内容
【fly JAPANは樹木医の知識を提供する】

fly JAPANの挑戦的ビジョン!

じゃんご
造園機材の輸出、造園技術や知識の提供をするfly JAPAN。実質的な始動はいつ頃から?
誠人さん
まだニーズや市場の調査が完全に終わったわけではないので、もう少し先になりそうだね。
 
今年の春先、台湾に視察予定だったんだけど、コロナになっちゃったからね~。現状、オンラインで調査できる部分は調査して…という感じです。
じゃんご
改めて「貿易会社」といっても、いくつかの軸がありますよね。 これはどうしてですか?
広美さん
今の時代がいい例だよね。コロナウイルスの影響で、軸が1本しかない会社は潰れていきます。 なので、fly JAPANは最初からリスクヘッジできるよう、軸を1本化しないでいこうと。
 
もし造園機材の輸出がダメなら、技術提供や知識提供に力を注げばいい。 そうやって、主軸を柔軟に変化できるのがfly JAPANのコンセプトですね。
じゃんご
海外に事業展開できる熱量はどこから?
広美さん
僕達って、ハングリーなんです。
 
日本で働いている外国人見ていると、やっぱり違うんです。マジメに働いてめっちゃ稼いでる…そんなやる気のある人たちを見ていると、仕事をする上でハングリーさは必要不可欠だなと。
 
ハングリーさが無いと、日本でも海外でも勝てないと思います。
じゃんご
そんなハングリーな藤岡兄弟が見ている、fly JAPANのビジョンは?
広美さん
まずは台湾のニーズや市場の調査。そして、造園機材の輸出や技術提供の安定化。
 
もしその事業安定したら、農業用ドローンの販売や研修をやってみたい。台湾の農業現場って、日本よりアナログ的な部分が多いので。
誠人さん
大曲JCの交流事業で、台湾人の事業者と多くつながることができたのが僕の強み。
 
なので、農産物でもなんでも、「輸出してみたい!」という日本の業者がいたら、僕たちが台湾のキーパーソンを紹介することができます。
 
銀行員、保険屋、デザイナー…それこそ、YouTuberだって紹介できますよ。
じゃんご
それは海外展開したい!っていう方にとっては嬉しいサポート事業ですね。
広美さん
まずは成功体験をつくるのが最優先。サポート事業でなんであれ、やっぱり実績や口コミがなければ依頼されません。
 
なので、一つひとつの仕事を台湾で成功させること。今はそれに尽きますね。
誠人さん
事業が安定したら、逆に台湾で作っているものを日本に輸入できたら面白いよね。
 
とにかく、fly JAPANは日本と台湾を結ぶ「架け橋」になれるような存在に成長していければなと。

造園機材の輸入・技術や知識の提供をはじめ、日本の事業者と台湾のビジネスパーソンを結ぶサポート事業も構想しているfly JAPAN。

美郷町の貿易会社、今後も目が離せません!

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