逆木:これまで巡った場所や歴史をおさらいしてみましょう。
小野小町は湯沢市雄勝町出身と言われていますが、実はお父さんが県外出身であり、尚且つ小町はお父さんの教育によって都会の教養を身に着けました。
格好良く言えば、小野小町は最先端の教養と、田舎でのびのびと育まれた感性が融合したからこそ、歴史に残る活躍をした人物…ですね。
美人:自然豊かな秋田だからこそ、センスが磨かれたんですね~。
逆木:このような”小町像”は秋田の子供たちに話すと、すごくいいと思うんです。
都会では得られない感性を身に着ける事ができる土地に住み、尚且つ最先端のことを学ぶことで「あなたたちは小野小町のようになれる」って。
じゃんご:子供たちにも”小野小町ツアー”に参加してもらいたい!!
小野小町が住んだ「岩屋堂」
男滝
じゃんご:すずしい!
逆木:滝が二つありますよね。「二つ滝」とよばれている場所です。
ここは左側が「男滝(おたき)」、右側が「女滝(めたき)」と言います。
美人:おぉ~!パワースポットみたい!
逆木:男滝は、岩屋堂にひっそりと暮らしていた小野小町が水浴びをしていたといわれる滝です。
美人:水浴びかぁ~。
逆木:男滝は、目の病気に効くということで昔から大切にされてきました。もしよかったら、誰もいないときに入りに来てください。何年後かに、小野小町みたいに伝説になるかも知れないですよ(笑)
美人:え~(笑)
女滝
逆木:コチラは女滝です。
逆木:真ん中あたりに鳥居がありますよね?あれはずーっと昔からある鳥居です。なかにある像はコケがついていますが、風情を感じますよね。
美人:ホントだ~!くぼみのところ!
逆木:ここも昔からある、歴史ある神聖な場所です。たいてい観光でよくある小野小町ツアーは「二つ滝」までは来ません(笑)
みなさん、非常にレアな体験してますよ!ここまで来たら、小野小町マスターです!
美人:ありがとうございます!!
岩屋堂
逆木:ここから上に上ります。約10分くらいで岩屋堂に着きます。
じゃんご:小登山ですね。みなさん、気を付けて歩いてください!!(秋田県はクマが多い)
(山を登り続けると…)
逆木:ここが小野小町が晩年を過ごした「岩屋堂」です。
36歳から92歳までここに居たと言われています。
美人:えぇ~!こんなところにあったの!?
じゃんご:暗くて怖い…中みれるんですか?
逆木:見れます見れます。コウモリいますけど(笑)
全員:おじゃましま~す。
逆木:1人、小町がひっそりと住んでいた岩屋堂です。
上のほうに、小野小町の石像が置いてあります。いつ、だれが作ったのかわからないものです。
逆木:この場所は、人工的に作り出したものでなく、丁度よく岩の隙間ができた場所なんです。
逆木:日本中に小野小町の話が残っていますが、どうして雄勝町が最も有力かと言いますと、お話しが残っているだけでなくて、いま来ている「岩屋堂」などの”モノ”があるんですよ。実際に小町がいた!と感じさせる色々なものが残っているからなんです。
美人:確かにそうですよね。ゆかりの”場所”が現代でも残ってるし!
小町の魂が宿る「小町堂」
逆木:こちらが、「小町堂」です。
逆木:こまちの霊を祀るために建設されたのが「小町堂」です。この建物は近年新しく建てられたもので、平等院鳳凰堂をモデルとしているようです。
じゃんご:皆さんで写真とりたいんですけど、小野小町のポーズってありますか?
美人:小町娘のポーズと言えば、笠から顔を見せるやつ!
逆木:あの笠の名前は「市女笠(いちめがさ)」って言うのですが、小野小町が京都から秋田に帰ってくる際に、そのような格好をして帰ってきたといわれています。
全員:へぇ~!
逆木:昔からそう言われていますが、いまだにそういう記述に出逢ったことがないんですよね~(笑)
▲小町娘のポーズ。
美人が現れる!?「二ツ森」
逆木:ここは、小野小町と深草少将(ふかくさのしょうしょう)のお墓といわれています。大きい丘を男森、小さい丘を女森と呼んでいます。
美人:これ、お墓なんですね~。
逆木:二ツ森にも伝説はいろいろあります。
この辺を歩いていると、どこからからともなく綺麗な女性が現れ、「お!なんだなんだ!?」と思っているうちに、フッと消えてしまう…という伝説とか。
美人:へぇ~
逆木:あるいは、小野小町の歌には力があり、和歌を詠んでお願いごとをすると本当に願い事が叶う…というお話。
じゃんご:読みたい!!(笑)
▲二ツ森の上では様々な神仏が祀られている
(一通り見学場所を見終わる…)
逆木:このような感じで、小野小町のルーツを知るツアーは以上となります。お疲れ様でした!
逆木:もっと実は魅力的だった、小野小町を知って頂けたら嬉しいなと。今日は本当にお疲れ様でした~。
美人:ありがとうございました!
じゃんご:本当にいろんな話が聞けました!(私まで勉強になりました!)
おわりに
「自分が住んでいる地域の歴史」って、
知っているようで、知りませんよね。
私は歴史のお勉強が好きではありません。
しかし、秋田で働いて、これからも秋田で生きていこうと思った時、住んでる場所のことだから知ってるのが当然じゃない?って思うようになったんです。
そしたら秋田を語れない自分が急に恥ずかしくなったり…。歴史って「好き」とか「嫌い」とかじゃないんだ、って。
ツアーを案内してくれた逆木さん。
私のわがままに付き合っていただいた秋田美人の皆さま。
そして、
最後までこの記事を読んで下さった読者のあなた。
本当にありがとうございます!
秋田のことを語れる人になろう。