2010年10月9日。
山形蔵王タカミヤホテルスタジアムで行われた第63回秋季東北地区高等学校野球大会。
秋田第2代表の横手城南高校は、岩手県第一代表盛岡中央高校と対戦することになりました。
その頃の横手城南高校野球部は創部3年目。
もともと女子校だった横手城南高校が東北大会に出場している事は奇跡に近かった。
自分で言うのもなんですが、その奇跡のチームのレギュラーメンバーの1人が僕でした。
スタープレイヤーに囲まれて。横手城南高校野球部は大谷翔平と出会っていた。
秋田県2位の横手城南高校野球部
秋田県大会の話。
創部3年目の横手城南高校は、秋田県の地区予選(県南大会)で1位という成績を収め県大会へ。
地区大会1位とった勢いそのまま
二ツ井高校
秋田高校
横手高校を破り
いよいよ秋田県大会の決勝までのぼりつめてしまいました。その様はまさに、うなぎ登り。
「まさか決勝まで行くなんて」
周りの誰もが、チームのみんながそう思ってました。
秋田県大会の決勝は大館鳳鳴高校。
結果は4対0で敗れました。
くしくも秋田県1位の座を逃しましたが、横手城南高校は秋田県2位という好成績を残し、東北大会へと駒を進めることができました(3位まで東北大会へ行ける)
岩手県1位の盛岡中央高校
東北大会初戦の相手は盛岡中央高校。
岩手県で1位のチームです。
この初戦、東北大会の右左もわからないチームが奮闘します。
結果、僕たちは岩手県1位の強豪を破りました。
この試合の決まり手は、延長10回裏のサヨナラ2塁打。僕が打ちました。
創部3年目の謎高校が岩手県の第1代表に勝つなんて、誰が予想できたのだろう。
東北大会の出場校は、ほとんどが私立の学校です。
当時、秋田県から選ばれた公立高校はまず勝つことが難しいとされていました。
謎の公立高校が私立高校を撃破したのが注目され、翌日のスポーツ新聞には「あっぱれ公立魂」という大きな見出しがつけられていました。
甲子園常連校に惨敗
東北大会2回戦。
甲子園では常連校、巨人・坂本勇人選手の出身校、青森県第1代表・光星学院との試合です。
その頃の光星学院には田村龍弘(現:千葉ロッテマリーンズ)、北條史也(現:阪神タイガース)といった、現在のプロ野球を代表するスタープレイヤーばかり在籍していました。
結果は惨敗。
全く歯が立ちませんでした。
彼らには「負けない」という自信がありました。
思い込みでもなく、
僕たちのようにハッタリでもなく、
「これだけ練習したのだからできる」という自信をひしひしと感じた試合でした。
スタープレイヤーに囲まれて
この東北大会には岩手県の名門校・花巻東高校も出場しており、大会プログラムには「背番号:1 大谷翔平(1年生)」の名前もありました。
連日メジャーを騒がせているビッグプレイヤーが傍にいたなんて…と思うと、当時の横手城南高校野球部を誇りに思えます。
この前、SNSで「社会に出たら1ミリも部活経験は役立たない!時間の無駄でしかなかった」というツイートを見かけました。
…僕は違う。
苦しい練習をたくさんして、スタープレイヤーに囲まれる程の舞台に立てた僕の部活経験は、今でも血となり肉となっています。マジです。
高校、大学を卒業して社会人となり、部活で培ったことを仕事でリンクさせることができた(活かせた)経験が数多くあります。
部活経験は、僕にとって限りない可能性を与えてくれた時間でもありました。
僕はすべての時間に意味はあると思っています。
「今の時間無駄だな」と思っているときでさえ。
この記事で伝えたいことはそれでした。
…
…まぁ本当は
大谷翔平と同じ舞台にいたんだぜ☆
という自慢をしたかっただけなのだが。
この前、同じ野球部だった友人がSNSで「大会プログラムに大谷いるじゃん!しかも隣に俺たち…やばくね!?」って投稿していたのを見て、そこで僕も初めて気がつきました(笑)
やばくね!?(笑)
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